サスティナブルとは? 持続可能な社会のために私たちができること

サスティナブルとは? 持続可能な社会のために私たちができること

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人口急増や地球温暖化など、人類が豊かに生存し続けるための地球環境は限界に達しつつあります。そこで今世界が目指しているのが、「サスティナブルな社会」です。「サスティナブル」とは、いったいどういう意味なのでしょうか。また、世界が目指している「サスティナブルな社会」とは具体的には何なのでしょうか。詳しくご紹介します。

INDEX

サスティナブルとは?

サスティナブル循環の図

サスティナブル(Sustainable)とは、sustain(持続する)とable(〜できる)からなり、「持続可能な」「ずっと続けていける」を意味する言葉です。よって「サスティナブル(Sustainable)な社会」とは、「持続可能な社会」を意味し、地球環境を壊さず、資源も無駄にせず、未来の世代も豊かで美しく平和な地球でずっと暮らしてゆける社会のことです。

国連サミットで採択された17個の目標「SDGs」

2015年の国連サミットで「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals、通称SDGs)」が国際目標として採択されました。SDGsは17の開発目標からなり、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。

17の開発目標は、次の3つの側面からなります。

1.社会…貧困や飢餓、教育など社会面における開発アジェンダ
2.経済…エネルギーや資源の有効活用・働き方の改善・不平等の解消など経済成長を目指す経済アジェンダ
3.環境…地球環境や気候変動など地球規模で取り組むべき環境アジェンダ

SDGs前身のMDGs(Millennium Development Goals、ミレニアム開発目標)は、開発途上国向けの目標でした。しかしSDGsは先進国も含め、全ての国が取り組むべき普遍的な目標です。そして達成のためには、政府や企業や地方自治団体の取り組みだけでなく、SDGsを意識した私たち一人一人の行動にも求められています。

なぜ、サスティナブルな社会を目指すことが必要なの?

サスティナブルライフのイラスト

世界は今、人口急増に伴う貧困や飢餓・地球温暖化・テロ・差別・天然資源の枯渇・人権侵害など、多くの困難な課題に直面しています。アメリカの科学雑誌が作った、地球滅亡までの残り時間を示す時計「世界終末時計」の針も2018年に30秒進められ、史上最短の残り2分となってしまいました。人類は、このままの生活をいつまでも続けていくことができない状況にあります。

これらを解決し「持続可能な未来」を実現するためにも、まずはサスティナブルを理解し、一人一人ができることから始めていくことが重要です。SDGs教育は学校などの教育現場だけでなく、家庭や地域などさまざまな場所において積極的に導入されつつあります。

サスティナブルな社会を目指すために知っておきたいこと

リサイクル紙袋

1.衣服について

ファッション業界では、衣類を作る上で汚染水や温室効果ガスが生じ、地球環境に大きな影響を与えていることが課題となっています。国や企業はこれらの課題解決に向け、原材料の見直しや生産方法の改良などに取り組んでいます。

ここでは、ファッション業界のサスティナブルに向けた取り組みについて紹介します。

製造時:環境負荷を下げる取り組み

リサイクルボックスに洋服を詰める様子

ファッション業界では、ファーコートやレザーバッグの製造のため、多くの動物を犠牲にしています。生きたまま皮を剝がされたり、生後まもなく毛をむしり取られたり、皮膚を傷つけられながら毛を刈られたりする動物がたくさんいるのです。

これを踏まえ、ペットボトルなどのリサイクル素材を原料とした衣類やかばん、靴の販売など、原材料が抱える環境負荷と動物搾取の軽減が行われています。

販売後:少量生産や修理、リサイクル活動

ファッション業界ではさらに、ファストファッションを見直す動きも生まれており、少量生産・受注生産を行う企業や、修理を受け付けている衣料品店が増えてきています。その他にも、在庫が余った衣類のブランド名表示を変更し、再販するなどの取り組みも行われています。

2.食について

世界的に飢餓問題が深刻化する一方で、日本などの先進国では食品ロスが大量に発生しています。さらに、国内生産率が低いがために頼らざるを得ない輸入に際しては、運搬などによる環境汚染や、劣悪な労働環境における人権問題といった課題も抱えています。

生産時:土壌汚染対策や労働環境の改善

樹木に肥料をあげる手

農作物の栽培において、肥料を多量に土壌に投入すると、水や土壌が汚染されてしまいます。肥料の大量使用は土壌につながっている海や川も汚染するので、魚介類の生態系を破壊し、海産物の収穫減などの影響を及ぼします。

さらに、劣悪な労働条件で働かされ、わずかな賃金しか手に入れられないことも問題となっています。これらの問題を解決するために、オーガニック栽培やフェアトレード製品の販売が広がっています。

生産時:持続可能な循環型食品「サーキュラーフード」

食品ロスを飼育時のエサとして活用し、その食材を人の食料にするというフードサイクルによって生み出された循環型の食品「サーキュラーフード」も注目されています。

そのサーキュラーフードの代表例が「C. TRIA(シートリア)」シリーズのカレーとパンです。これら2つに使われているコオロギパウダーの原料であるコオロギのエサは、100%食品ロスです。

スパイスをふんだんに使った「C. TRIA カレー」は、コクの深い味わいに、コオロギの旨味と香ばしさをプラス。非常食にすることで、食品ロス対策にも役立てられます。味は、トマトカレー・グリーンカレー・イカスミカレーの3種類があります。

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「C. TRIA ブレッド」は、パンの発酵と相性の良いコオロギを加えることで、さらに香ばしい風味を引き立てたパンです。冷凍保存が可能なので、非常食にも最適です。カイザーロール・大豆粉ロール・高菜フランス・ごぼうフランス・くるみチーズ・こしあんフランスの6種類があります。

数量
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漁獲時:サスティナブルシーフード

現在、世界の魚介類の3割が「獲りすぎ」の状態にあり、海洋生物の数はここ40年間で半減したという調査結果があります。水産資源が減少した原因としては、過剰漁業や違法操業、また海に流れ出たプラスチックなどによる海洋汚染です。

これを踏まえ、サスティナブルシーフードであることが一目でわかる「海のエコラベル」を導入するなどし、水産資源を守る取り組みが行われています。

販売後:フードシェアリングサービスの試み

お皿の上にある食べ残しとフォーク&ナイフ

食品ロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことです。食品ロスは、食べ残しや賞味期限切れ、規格外であることを理由に生まれる「もったいない」食品であり、環境・経済への負荷を重くするとして深刻化している世界的な食の課題です。

「食品ロス」について、詳しくはこちらでご紹介しています↓

この食品ロスの問題を解決するべく、フードシェアリングサービスやフードドライブが注目されています。普段の生活に取り入れやすく、消費者一人一人が意識して取り組むことで食品ロスを減らすことにつながる「手前どり」についても、最近呼びかけられています。

3.生活について

夕日に家の模型をかざす手

サスティナブルな生活を実現するためには、消費電力の削減や資源の温存などが鍵となります。身近なものには、太陽光発電や節約機能の付いた家電などがあり、これらを積極的に活用することで地球環境への負荷を軽減することができます。

ここでは、私たちの普段の生活に取り入れることができるサスティナブルな設備について紹介します。

資源を節約する心がけ

最近では、新築住宅に太陽光発電を義務化する動きも出ています。二酸化炭素の排出を抑える太陽光発電は、地球温暖化対策に有用なクリーンなエネルギーとして一般家庭への普及が目指されています。

その他にも、節水機能付きシャワー・節水機能付き蛇口・節水式洗濯機・節水式トイレ・節水式バスなどもサスティナブルな設備です。製品寿命を長くすることで省資源につながっている代表的なものには、LEDの照明灯や充電式乾電池もあります。

4.人権について

手をとりあう女性、人権運動

これまで紹介した1〜3の衣食生活にも関連していますが、サスティナブルな社会を目指すためには、人権問題の解決も欠かせません。世界的に課題となっている女性差別や人種差別は日本においても例外ではなく、平和な社会の実現のためには、これらの問題にしっかりと向き合わなければなりません。

人権理解が不足している日本

SDGsの目標には、「飢餓をなくそう」「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」や「人や国の不平等をなくそう」「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」といった内容があります。国内では、人権の尊重についての取り組み方針を発表する企業が増えていますが、「ビジネスと人権に関する理解不足」が日本企業の課題でもあります。そのため、サスティナブルな消費の想いが消費者にあっても、実際の消費行動に結びついていない傾向にあります。

今後は、消費者自身も企業の取り組みを応援し、その取り組みを自分のライフスタイルに取り込んでゆくことが求められます。

サスティナブルな社会を目指して、衣食住から変えていく

地球を支え合う人々のイラスト

美しく豊かな地球環境を守りサスティナブルな社会を実現するためには、まず手に取る商品を見直すことが大切です。身近な洋服や食べ物、住まいなどが、どのような材料でどのように作られたのか理解し、サスティナブルな社会の形成に役立つものを選んでみるのはいかがでしょうか。

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