タンパク質量は鶏むね肉以上!? 昆虫食の栄養価に大注目

タンパク質量は鶏むね肉以上!? 昆虫食の栄養価に大注目

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国連でも未来の食料難が取り上げられている昨今、昆虫食が注目の的となっています。その理由は、飼育に時間やコストがかからないうえ、タンパク質の含有率が牛や豚、鶏よりも高いため。そんな昆虫食の魅力や栄養価について詳しく紹介します。

INDEX

昆虫食とは

白い背景にタンパク質が入った瓶

世界が注目している昆虫食。食べ方の具体例としては、炒め物や佃煮、酒漬けなど。パウダー状にして菓子類や麺類、汁物に混ぜたものもあります。

昆虫食は近年メディアでよく取り上げられるようになり、注目度が高まっている食材です。食用昆虫研究の第一人者である水野壮氏は2011~2015年の間、東京都内において約900名を対象に食用昆虫に関するアンケート調査を行っています※1。調査内容は、昆虫を食べようと思う理由・昆虫料理の見た目・昆虫食経験について。調査の結果から分かったことは、「新しい味覚に挑戦したいから」「話のネタになりそうだから」という理由だけではなく、「健康に良さそうだから」という理由で昆虫を食べる人が増えてきているということです。健康上の観点から、昆虫を食の選択肢の一つとして捉える人が増えてきているのです。

国連食糧農業機関(FAO)が2013年5月に発表した報告書には、全世界で約20億人が1900種類を超える昆虫を食べていると記されています※2。昆虫は人類の発展を支えてきた重要な栄養補給源といっても過言ではなく、今後深刻化が懸念される食料問題の解決策として昆虫食が有用であることも発表されました。

世界で食べられている主な食用の昆虫は、甲虫類・ケムシ・ハチ・アリ・イナゴなどです。日本でも大正時代頃までは常用的に昆虫を食していました。特に海産物が獲れない内陸部では貴重なタンパク源として重宝されており、現在でも内陸部の一部の地域では昆虫食文化が残っています。日本での昆虫食は、イナゴの佃煮や蜂の子料理、カワゲラやトビケラの幼虫を揚物などにしたザザムシ料理などが知られています※3

※1…水野壮「現代の昆虫食の価値―ヨーロッパおよび日本を事例に―」
※2…内閣府 食品安全委員会 食品安全総合情報システム「国際連合食糧農業機関(FAO)、食品及び飼料における昆虫類の役割に注目した報告書を公表」
※3…新井哲夫 東野秀子「昆虫と食文化」

昆虫食が注目されている理由

虫眼鏡をのぞき込む男性

昆虫食がなぜここまで注目されるようになったのか。理由はたくさんありますが、最大のメリットは環境面です。

1.タンパク質の生産効率の高さ

これまでブロイラー(短期間で出荷できる肉用の若鶏)は、タンパク質の生産効率が高いといわれていました。鶏卵からも効率良くタンパク質が摂れます。しかし、これを上回るのが食用の昆虫です。文部科学省の食品成分データベースで算出すると、コオロギ(粉末状)の100gあたりのタンパク質含有量は、牛・豚・鶏の約3倍もあります

また昆虫は他の家畜と比べ、1kgのタンパク質を生産するのに必要な餌や水の量が圧倒的に少なく、一定の環境条件が整えば場所を問わずどこでも生産することができるため、大規模な土地を必要とせず、限りある資源を有効活用できます。

※文部科学省「食品成分データベース」より

2.鶏や牛に比べて、環境負荷が少ない

緑の野原に立つ牛二匹

地球温暖化の一因と言われる畜産由来の温室効果ガスについても、コオロギは体重あたりのガス排出量が少ないため、環境負荷の低いタンパク源といえます。

国連食糧農業機関(FAO)の2013年の報告によると、世界の温室効果ガス総排出量のうち、畜産業は14%を占めているといいます。家畜のなかでも特に多く排出するのが牛で、畜産業由来の排出の65%を占めています。牛のゲップには温室効果ガスの一つであるメタンも多く含まれています。

タンパク質1kgを生産する際に排出される昆虫の温室効果ガスの排出量は、約0.1kg・これは牛の約28分の1、豚の11分の1、鶏の3分の1という数値です。    

※内閣府 食品安全委員会 食品安全総合情報システム「国際連合食糧農業機関(FAO)、食品及び飼料における昆虫類の役割に注目した報告書を公表」

3.頭からしっぽまで食べられる「一物全体食」

鶏をはじめとした肉類のモモ肉やムネ肉などは、特定の部位だけしか食べられないため、大量の食品廃棄物が発生します。しかし昆虫は食品廃棄物がほとんど出ません。コオロギに至っては頭からしっぽまで丸ごと食べられる「一物全体食」です。サスティナブルな社会を目指す私たち人類にとって昆虫食は、価値ある食の選択と考えられています。

世界がコオロギに注目している理由は他にもあります。合わせてお読みください↓

昆虫食は栄養価が高く、健康面でも優れている

栄養の情報が書いてある看板を持つカフェ店員

さらに注目したいのが、昆虫食の栄養価の高さや健康効果です。昆虫の栄養バランスは非常に優れているので、健康な体作りに有用です。

1.タンパク質の含有率は鶏むね肉以上!

昆虫にはタンパク質がふんだんに含まれています。私たちが普段食べている肉類・魚類・乳製品にもタンパク質は多く含まれていますが、昆虫のタンパク質含有量は、それらをはるかに上回っています。例えば、鶏ムネ肉のタンパク質は100gあたり25g、パルメザンチーズは44g、イワシは32gですが、グリラスのコオロギパウダーは、100gあたりのタンパク質の含有量は約76gです。さらに昆虫は、亜鉛・鉄分・カルシウム・マグネシウム・ビタミン・オメガ3といった体に必要な栄養素も数多く含んでいるので、次世代のタンパク質になるといえるのです※1

現在世界の人口は約78億人ですが2050年には100億人に達するといわれており、人口増加に伴う食料問題が徐々に表面化しつつあります。しかし現在の畜産業でタンパク質を含む肉の増産を行うのは限界があるといわれており、早ければ2025〜30年頃には、タンパク質の需要と供給のバランスが崩れ始めることが予測されています※2。この予測を「タンパク質危機(global protein crisis)」といいますが、昆虫はタンパク質危機を乗り越えるための有用な食材になり得るといわれています。

※1…文部科学省「食品成分データベース」より
※2…内閣府 食品安全委員会 食品安全総合情報システム「国際連合食糧農業機関(FAO)、食品及び飼料における昆虫類の役割に注目した報告書を公表」

2.キチン質が含まれている

キチン質はキチンとキトサンの総称で、昆虫や甲殻類の外骨格など自然界に広く分布している物質であり、食物繊維を多く含んでいます。キチン質は昆虫にも含まれており、野菜に含まれる食物繊維と同様、腸内環境への効果も研究されています。

3.低脂肪・低炭水化物でダイエットにも

健康的なライフスタイルをノートに書く男性の手

昆虫は低脂質・低炭水化物なので、ダイエット中の食事にも積極的に摂り入れたい食材です。

低脂肪である代表的な食用の昆虫は、コオロギやバッタです。炭水化物が少ない昆虫は、バンブーワーム(竹虫)やコオロギなど(ただしバンブーワームは脂質も多く含みます)。どれも世界で美味しいと食されている昆虫です。高タンパク・低脂肪の昆虫としてよく知られているのはコオロギで、海外ではプロテインの原料としても商品化されています。

栄養摂取の手段として、昆虫食にトライしてみては

オレンジ色のエプロンを着た女性がスプーンを持った写真

栄養価に優れた昆虫食。ネットでも手に入れやすくなり、簡単に試せるようになっています。栄養を摂る手段のひとつとして、トライしてみてはいかがでしょうか。

そこでおすすめなのが、C. TRIA(シートリア)。食品ロスを活用し国内で飼育された食用コオロギをパウダーにし、お菓子やパン、カレーに配合したサーキュラーフードです。

C. TRIA クッキー ココア/ハーブ&ガーリック

コオロギから作られたグリラスパウダーを生地に練り込んだクッキーです。味は、子どものおやつやお茶受けにもぴったりのココアと、お酒にもマッチするハーブ&ガーリック。クッキーの風味とコオロギの香ばしい風味が絶妙なハーモニーを奏でます。

2枚ごとに小分けの袋に入っているため、分け合うときにも便利で、ちょっとしたプレゼントにもおすすめです。昆虫食が初めてという人でも、おやつ感覚で手軽に楽しめます。

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C. TRIA クランチ

大人から子どもまで手軽に楽しめるチョコランチに、グリラスパウダーを配合。チョコの程よい甘さと香ばしい風味のグリラスパウダーの意外な組み合わせが美味しいクランチです。

注目ポイントは、グリラスパウダーと大豆パフの組み合わせで、タンパク質の含有量が約40%もあること。手軽でありながら、タンパク質もしっかり摂れるチョコクランチです。こちらも個包装なので、お友達と分け合って楽しむことができます。

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