
- コオロギ・昆虫食
- 2022.04.11
食用タガメはフルーティな味わい? 栄養豊富で低カロリーな昆虫食を始めよう
タガメは日本や海外などで広く見られる水生昆虫です。食用としても重宝されており、昆虫食の1つとして注目を浴びています。この記事では、フルーティーな香りが魅力の食用タガメについて、食べるメリットや具体的な食感・味などを解説します。さらに昆虫食としておすすめの商品も紹介します。
タガメとは

幅広い地域に生息するタガメは、今もタイを中心に食用として重宝されています。まずはタガメの生態や食用にしている地域などを詳しく紹介します。
日本に生息する代表的な水生昆虫
タガメは日本に生息する代表的な水生昆虫の一種。生息域は北海道から沖縄までと非常に幅広く、体長は約5~6.5cmほどです。現在は絶滅が心配される野生動物で、環境省レッドリストで「絶滅危惧II類(VU)」に指定されています。
タイを中心とした地域の伝統的食材
タガメはタイを中心に、インドシナ半島から中国南部にかけて用いられてきた伝統的な食材でもあります。他の地域での食用例はあまり見られません。日本では、江戸時代幕末に食用とされていた記録が残っています。なお、現在日本国内で販売されている食用タガメは、タイから輸入されたタイワンタガメという品種が原料になっています。
食用タガメの味と食感

食用タガメはエビのような味や食感が楽しめ、商品として販売されるほど食材としての魅力があります。
食用タガメの味
食用タガメの味はエビに似ています。食用タガメは生食できず、必ず火を通すのが鉄則。加熱すると香ばしさが出て、エビのような旨味が感じられます。
また、タガメのオスは、洋ナシやパイナップルなどに例えられる独特の芳香を発します。そのことから、食用タガメはフルーティーな香りが魅力と言われることも。その香りを活かしたタガメのサイダーも販売されています。
食用タガメの食感
食用タガメはパリパリサクサクとした小気味良い食感もポイントです。エビの殻のような歯応えを楽しめます。羽根の部分も旨さはありますが、他の部分と比べやや硬めなので、羽根は外して食べる人が多いようです。
加熱したものをそのまま食べる他、炒め物・揚げ物などに調理するのもおすすめの食べ方。タガメのドライスナックなども販売されています。
食用タガメを食べるメリット

さまざまな食べ物が溢れる現代で、タガメなどの昆虫食が注目される理由は、含まれる栄養や環境にとってのメリットがあるからです。ここでは食用タガメを初めとする昆虫食のメリットを紹介します。
栄養が豊富
食用タガメを始めとする昆虫食は栄養価が高いことで知られていて、高タンパクであることが大きな特徴のひとつ。タンパク質は人の体を構成する主要な物質の1つであり、体内でさまざまな機能を担う重要な栄養素です。
昆虫にはタンパク質が豊富に含まれているため、タンパク質を効率的に摂取できます。必須アミノ酸やミネラル、オメガ3脂肪酸など、他の栄養素も多く含まれています。また、昆虫食はコンパクトなサイズで手ごろにつまめるので、気軽に栄養を摂取できることも強みと言えるでしょう。
低炭水化物・低脂質と低カロリー
食用タガメを始めとする昆虫食は、摂取カロリーを低く抑えられることが魅力です。ダイエット中はカロリーを抑えるあまり、ビタミンやタンパク質など身体に必要な栄養素まで不足してしまうことも。栄養が足りないと基礎代謝が落ちてしまい、ダイエットとは真逆の痩せにくい体になってしまいます。
代謝を落とさないためには、効率良くタンパク質を摂取することが大切です。前述のように、昆虫にはタンパク質が豊富に含まれており、さらにコレステロールの値が低いので、バランスの良い健康食材と言えます。また、タガメを始めとする昆虫は噛み応えがあるものが多めです。口寂しさを紛らわすにも良いでしょう。
自然環境に優しい
タガメだけでなく昆虫全般は、牛や豚など他の家畜より少ないコストで生産が可能です。成虫になるまでに必要な餌や時間が少なく済み、小さなコストで生産できるので、そのぶん環境に与える負荷を少なくできます。
他の家畜の飼育過程では温室効果ガスなども多く発生しますが、昆虫ではほぼ発生しません。自然環境に優しい食材として、昆虫食は大きな注目を浴びています。そのためタガメを始めとする昆虫は、自然環境に優しい食材として大きな注目を浴びています。
タガメ以外の食用とされる昆虫

食用タガメの他にも、コオロギやイナゴなど食用とされている昆虫は多くいます。ここでは、食用タガメ以外で食べられる昆虫を見ていきましょう。
コオロギ
コオロギは昆虫食の中でも最も代表的です。コオロギを使ったせんべいなどは、市販品でも販売されています。香ばしい風味が特徴的で、サイズも小さいため抵抗感が少なくそのままでも食べやすいでしょう。
昆虫食の中では比較的育てやすく、食用として大量に養殖されています。なお、パウダー状に加工した商品なども購入可能。さまざまな料理に混ぜ込みやすく、レシピの幅が広がります。100g当たりのタンパク質量はニワトリのおよそ3倍にもなります。
コオロギについては、こちらの記事で詳しく解説しています↓

イナゴ
イナゴは日本に古くから伝わる伝統的な昆虫食です。日本最古の薬物辞典にイナゴの食用に関する記述があり、平安時代から食用とされていたと言われています。イナゴの佃煮は長野県の郷土食として有名です。また、群馬県や山形県、宮城県の一部でも、串焼きや炭火焼、炒め物などでイナゴが食べられています。イナゴを食べると、エビのような風味と食感が楽しめます。
ゲンゴロウ
タガメと同じ水生昆虫の一種です。体長は3.5~4cmほどで、平べったい卵のような形をしています。丸く盛り上がった光沢のある殻が特徴的で、池沼や水田などの止水域に生息しています。
昔は日本国内の一部地域で食用とされており、大量に収穫・消費されていました。1900年代頃には実際に食べられていた記録も残っています。現在は絶滅危惧種の1つであり、海外から輸入したものが食用として利用されています。
おしゃれで食べやすいおすすめの昆虫食
昆虫食の中でも、特にコオロギは注目されている食材です。コオロギパウダーを使用したC. TRIA(シートリア)の商品は、見た目も昆虫感ゼロで楽しめます。ここではラインナップされている商品の一部を紹介。
C. TRIAクッキー きなこ味
グリラスパウダー(グリラスで生産したコオロギパウダー)を練り込んだクッキーです。きなこと黒蜜が織り成す和の風味がポイント。サクサクの食感が楽しめます。2枚1袋の個装になっているため、おやつや休憩のお供として手軽につまめるのも魅力です。食品ロス由来100%餌で育てたコオロギのパウダーを使用している、環境に優しい商品です。
C. TRIAカレー イカスミ
グリラスパウダーを使用したイカスミカレー。イカスミのコクや赤唐辛子のスパイシーさ、グリラスパウダーの香ばしい風味が良いアクセントとなっています。グリラスパウダーと魚介類の相性の良さを感じられる商品です。黄色地に黒い模様をデザインしたパッケージもおしゃれです。
C. TRIAブレッド
パンの香ばしさとグリラスパウダーの香ばしさがお互いを引き立て合う、旨味溢れるパンです。カイザーロール、高菜フランス、くるみチーズなど、6種類のパンがセットになっているため、味の違いが楽しめるところも魅力です。解凍して温めるだけで焼き立てのような美味しさが味わえます。
食用タガメは栄養豊富で低カロリーな魅力的な食材

食用タガメを始めとする昆虫は、さまざまな栄養が豊富に含まれていて、さらに低カロリーな食材と言えます。バランスの良い食材として、ダイエットなどのさまざまなニーズに対応可能です。加えて自然環境にも優しいので、今後は今よりも人気が高まっていくでしょう。昆虫食に興味が湧いたら、ぜひ一度、体験してみてください。